米点について
米点
水石において、石の表面の様子を表すことを「肌合い」といいます。 肌合いには、「ジャグレ」や「巣立ち」といった用語がありますが、ここでは「米点」について紹介したいと思います。
米点と書いて、べいてんと読みます。
一般に米点というと、中国の山水画の筆法の一つで、筆を横にして平たく墨点を打つものをいいますが、 これは模様が米のようだからではなく、この筆法の創始者である画家の名前に由来するようです。
一方で水石の米点は、読んで字の如く、石肌に生ずる米粒状の斑点を指します。 また、そのような石を米点石といったりもします。
百聞は一見に如かずともいいますし、実際にご覧いただいた方が早いですね。 以下は米点の写真です。
石肌に生ずる粒模様(米粒模様)が分かりますでしょうか。
写真では分かりづらいところですが、黒いところは灰色の箇所より少し出っ張っています。 石によっては、もっと粒が出っ張って立体的なものもあります。
さらに、粒が大きくなって豆粒大になると、豆点模様と言ったりもしますが、これは米点から派生した言い方だと思います。 豆点模様がある真黒石は、豆真黒と言ったりもします。
また、粒がヒョウ柄のようなものは、豹点と言ったりもしますし、バリエーションに富んだ言い方がされます。
粒々模様を(虫が集まっているようで)気持ちが悪いと思う方もいらっしゃいますが、石の模様として粒々は人気があるようです。