HOME > 未分類石について, About unclassified stone

未分類石について

未分類石について

水石には型というものがあり、例えば形で分類すれば、遠山石だったり土坡だったりといった型がある訳です。 しかし、水石は歴史のあるものなので、現代の人が「これは」と思うものが水石の型に存在しないケースもあります。 そういった石をこちらでは紹介したいと思います。

佐渡赤玉石
佐渡赤玉石‐未分類石

こちらは佐渡赤玉石です。 見てのとおり朱色が美しい色彩石です。

色彩石は、その鮮やかな色が景色をイメージするのに邪魔になると言われますし、従って水石には暗い色の石、特に真黒をもって最上とすると言われます。 果たしてこの石の場合はどうでしょうか。

私はこの石を初めてみた時、セドナの赤い大地を思い出しました。

セドナの赤い大地
セドナ

セドナはこの世のものとは思えない真っ赤な大地により、初めて訪れた人を驚かせます。

あまりに独特な景色のため、その景色を見たことがない人にとっては、にわかには信じられない景色です。

そのため、この石を見てセドナの景色だと思う人はそうそういないのではないかと思います。

その意味では、このような石が水石の一カテゴリーになるのにはまだまだ時間を要するのかもしれません。 例えばこの石を「セドナ石」って名前にしたとして、ネーミングからして水石っぽくないですし…。

話を戻して、こちらの佐渡赤玉石。

佐渡赤玉石‐未分類石

もうひとつ大きな特徴があります。 それは頂上付近の独特の景色。

佐渡赤玉石‐未分類石

佐渡赤玉石‐未分類石

佐渡赤玉石‐未分類石

まるで「ホビットの冒険」などのアドベンチャー映画にでてきそうな、山の頂きにある古の聖地(サンクチュアリ)のようです。

まぁ、確かに日本の景色ではありませんが。

それでも幽玄で荘厳な雰囲気に、よくもまぁこんな景色が自然に出来上がるものだと感嘆せずにはいられません。 その意味では水石としての要素はあるように思います。

佐渡赤玉石‐未分類石

こちらの佐渡赤玉石にはさらにもう一つの特徴があります。

こちらは底の写真ですが、肌合いが糸掛(糸巻)のようになっていて、光の角度によってキラキラッ、キラキラッと極小の瞬きを見ることができます。

糸掛(糸巻)とは、石面を石英の筋が不規則に縦横に走り盛り上がた状態をいいます。

佐渡赤玉石は鉄石英と分類され、酸化鉄を不純物として含む石英の微細な粒子の緻密な集合といわれます。 豊富な石英質がこのようにキラキラッ、キラキラッと輝きを魅せてくれる様は見事としか言いようがありません。

Scene of Sado red stone



 

Back to page top