島形石・岩潟石について
島形石・岩潟石について
水石の山水景を表す石のなかに、島形石、岩潟石という分類があります。
島形石はその名のとおり、島の形をした石のことであり、岩潟石は海岸沿いの入江の景などを彷彿とさせる石のことです。
島形石と岩潟石は、これは島形、あれは岩潟というように明確に分類されるものではなく、一括りで「島形、岩潟石」とされることも多いのですが、分類するとすれば遠景が島形石、近景が岩潟石となります。
とはいえ、個人的には島形石には「これぞ島形石!」といわれるものがほとんどないように感じます。どちらかといえば、遠山石には見えないけれど、見立てるとすれば島形かなといった具合に、遠山石の派生形のような石が多い気がします。
一方の岩潟石はというと、荒々しい岩肌を見事に再現した肌合いの石も多く、銘石も多い印象を受けます。
岩潟石は水盤がよく似合う石で、激しく打ちつける荒々しい波しぶきがまるで目前にあるかのように思える石が比較的多くあるようなので、いつかはよい一石を入手したいところです。