神居古潭七石について, About Kamui Cotan Seven Stones
神居古潭七石について
神居古潭七石は、一説によると「真黒石」、「蒼黒石」、「五色石」、「紅古潭」、「緑泥」、「蛇紋岩」、「曹閃石」というようですが、あくまで美称であり、厳密に7種類の鉱物のことを指し示す訳ではないようです。
水石で神居古潭石というと、一般に「蛇紋岩を含む変成岩」と整理されますが、黄金神居古潭石や紅神居古潭石といったジャスパーやチャートも含まれます。
水石ではその石の形と色、そして石質が重視されますが、あくまで個々の石様を観るので、「この石は変成岩でないから水石とは見なさない」といったようなことはありません。よいものはよいのです。
水石における神居古潭の分類はというと、「本真黒」、「真黒」、「蒼黒」、「墨黒」、「輝緑」、「緑泥」、「紅(赤)古潭」、「黄金古潭」、「茄子紺」、「銀流し」、「五色石」に「曹閃石」といったところでしょうか。
軽く七石を超えます。
これらを見ても、いかに神居古潭変成岩帯からバラエティに富んだ変成岩が産するかというのが見て取れるかと思います。
ですので、神居古潭七石の七石とは何なのかを突き詰めることにあまり意味はなく、あくまで美称として、神居古潭からは様々な様相の石が産するものだと理解し、個々の石を賞する方が現実的だと思います。
しかし「神居古潭七石」というと、南総里見八犬伝の八つの玉のようで、何だか浪漫を感じさせるところが、にくいところです。
神居古潭七石を考える
神居古潭七石とは美称であり、七石が何なのかを考えることに意味はないと述べましたが、それでも個人的に七石を挙げるとするとどの石がノミネートされるのか考えてみました。
本真黒石、真黒石はいわゆる正統な神居古潭石として一括りにできるでしょう。
輝緑は素晴らしい石ですが、正統な神居古潭石の色違いということで一括りにします。
蒼黒石、墨黒石も一括りにしてよさそうです。
茄子紺は独特の模様から、別枠にするか迷うところですが、一括りにします。
一方、緑泥は質、色ともに上の正統神居古潭石とは異なることから別枠に括りました。
蛇紋岩は上の神居古潭石とは違う石ですので、別枠。
曹閃石も別の石なので別枠。
紅(赤)古潭石はジャスパーなのか、チャートなのかという話はあるものの、他の神居古潭石とは明らかに色が違うので別枠。
黄金神居古潭石も、黄金~という名称があるほどですので、別枠。
五色石はジャスパーでしょうが、多色が交じるジャスパーはレアであり、別枠とすべきでしょう。こんなところでしょうか。
整理すると、
- ① 真黒石
- ② 緑泥石
- ③ 蛇紋岩
- ④ 曹閃石
- ⑤ 紅(赤)古潭石
- ⑥ 黄金神居古潭石
- ⑦ 五色石
となりました。
この写真は神居古潭七石ではありませんが、たまたま手元にあった神居古潭の石々です。
左奥から、チャート、真黒石、真黒石
曹閃石、本真黒石、真黒石、
紅(赤)古潭石
となります。