ジャグレについて
ジャグレ
水石において、石の表面の様子、即ち肌合のひとつにジャグレがある。
ジャグレは時にジャクレと呼ばれることもある。
シャクレと言われることはない。
語源は有名どころとして二つあり、ひとつが「ヘビが蛇行して通った跡のようなので蛇崩れ(じゃくずれ)」とする説。 もうひとつが「しゃくれる(えぐれる)」とする説。
ジャグレにせよ、ジャクレにせよ、一般には使われないため、水石用語となる。
ジャグレという用語がいつ頃生じたのか定かではないが、用語が生まれた背景には「知っているもの同士」の意思疎通を図る必要性、 それなりの規模の人の集まりがあったということである。
今日において水石において新たな用語を生み出す機運はないようであるが、 それでもジャグレをはじめとする水石用語が今日まで細々とでも生きていることを考えると、それほど悲観しなくてもよいと感ずる。
細々とでも生きていれば、いつの日にかまた、水石ブームが到来するかもしれない。
ジャグレも巣立と同じく、その醍醐味は緻密で硬質な石質であってさらにジャグレがあるものがよいとされる。
軟質な石のジャグレは、ただの脆い石の様であって水石では歓迎されない。